ファイ

一人称:僕
性別:♂


大地の耳。
予知の力があまり強くないため天気予報程度しか出来ない少年。
とはいえ山では天候の良し悪しが重宝されるので皆から頼りにされている。
 
警備隊の一人として凛と振る舞っているが霊峰の皆にとってはまだまだ少年であり可愛がられているため、子供扱いされることにやや複雑な想いを感じている。


▼会話する

「僕はファイ。明日の天気が知りたいかい?」
「予知、あんまり出来ないんだ。こんな出来損ないみたいな僕でも、ここには必要なんだってみんなが言ってくれる」
「エルの奏でる曲は霊峰のどこにいても耳をすませば聞こえるんだ。すごいよね」


■Story

少年、青年を拾う。

非常食だけどそんなに美味しい?とファイはさっきまで行き倒れていた青年に問いかける。
 
「そりゃもちろん!ホントにお腹減ってて死ぬかと思ったよ。ありがとな少年」
「それならいいけど。どういたしまして」
 
気になったのは彼の見た目である。服の隙間から見える何か繋ぎ目のような跡と、その繋ぎ目を境にしてどうにも上下でちぐはぐな体について。
地べたに二人座りながら、ファイは彼からいくつか話を聞いた。
彼の記憶がかなり曖昧なこと、そこら辺の大草原で目が覚めると体は既にこの状態だったこと、料理人をしていたような気がすること、腰から下の元の持ち主は居ないだろうかと探しているうちにここへ辿り着いていたこと。
 
「(つまるところ、とても怪しいというか……)」
 
一体どうしたものかと頭を抱えたが、不意にファイの脳裏には彼の仕えるハイドレンジアの姿が過ぎった。
禍いを感知出来ず何処に居場所があるのだろうかと彷徨っていた時、自分を起き上がらせてくれたのは誰であったか。
どうしてと、それだけしか言葉に出来なかった自分に「助けない事は誰にだって出来る」と言い放ち、手を引きながら前話を歩いてくれた彼女の背中が、今でも目に焼き付いている。
 
「……よし」
 
ファイは先に立ち上がり、彼に手を差し出す。
厳しくも、しかしどんな者にでも手を差し伸べるあの主が、あの日自分に手を差し伸べたように。
 
「僕はファイ。そしてここは、
大地司る偉大な神に最も近い、霊峰だよ」